ﾋﾟﾛﾘﾝ

エイジングが怖い。

女性なら誰しも、鏡を見て皺やシミを見つけては指でなぞって溜息をつくだろう。老化に抗い、だいぶ前からエイジングケアを始めても着実にやってきている。

どうしても見た目にコンプレックスがある私は、ルッキズムに陥ってしまう。内から滲み出る健康的な美しさも魅力的であるが、それはどこか私達と違う世界線におり絶対的に手が届かない仙桃のように感じる。それよりも化粧品と美容整形で叶う即時効果のある美しさも儚げで好きだ。少しズレただけで崩れ落ちてしまいそう。美への執着が顔の造形から出ている、そんなぎりぎりの境界線を生きている女性が好きだ。

他撮りの写真が好きになれない。

現実を思い知らされ、醜悪な顔面を世間に晒したと思うと死にたくなる。こんな不細工な顔面を一緒にいる人に見せたと思うと土下座して回りたくなる。

これも私に蔓延る認知の歪みなんだと思う。

他人にルッキズムを押し付ける気はない。

きっと私は自分の見た目に一喜一憂する日々をずっと送るのだろう。それでも自分の気が済むまで自分の美しさ追求したい。

老化をしても年齢相応の美に執着しつづけてやる。